ベロニカは死ぬことにした

ベロニカは死ぬことにした (角川文庫)

ベロニカは死ぬことにした (角川文庫)

■なんとなく書店で手に取る。こういう気分だったのです。
■買ったのは2週間くらい前ですが、他の本と平行して読んでたので時間がかかってしまいました。そのせいかもしれませんが、あまりのめり込めなくてイマイチでした。
■死ぬことにしたのに死ねなくて、でもその代わりに人生があと数日になった、ってテーマは面白いんですが、それを生かしきれてないような。精神病がテーマなのに落ちがついていて、それが割りと中盤あたりで予見されてしまう。なんていうか、もっと異様で良いと思うし、もっと冷たくて良いと思う。
■いろんな人の過去が描かれるのは面白いんですが、視点の変更が急で馴れませんでした。別の人間の心境が区別無く書かれるような気がして違和感がありました。しかもその過去がまた目新しさが無くて。やろうとしてることの割には甘い気がします。
■たまに出てくる比喩は面白いのがいくつかありました。狂った王国の話とアダムとイヴの話が特に。
■これを素直に面白いと取れない私はある意味で狂ってる病んでるのかもー。とかそういう気分になる本です。…現代人はみんな病んでるね。
★★☆☆☆