図書館の海

■ご無沙汰です。引っ越した関係でネットが使えません。今外から書いています。

図書室の海 (新潮文庫)

図書室の海 (新潮文庫)

■何にやられたってタイトルです。図書館っていい響きに聞こえるのは私が本好きだからでしょうか。「図書館の海」この一言で情景が見えるような気がします。…最近は行ってないですけどね、地元の図書館が静かでいかにも図書館という感じで気に入っていました。
■で、本。短編集。予告編や後日談やそんな感じの短編たちです。人間の瑞々しい感じは相変わらす素敵な恩田陸でした。ただちょっとファンタジーな要素が強すぎるような。ミステリー的に行くのに結局解決とかそういうの無しで終わってしまうのでちょっとガックリくるのもありました。
■タイトル作「図書館の海」は「六番目の小夜子 (新潮文庫)」を読んでいたのと場の雰囲気が(前述の図書館というのもあり)好きだったので、気持ちよく読めました。船に見えるってのは良いなぁ…。本当に景色が立ち上がってくるようです。「オデュッセイア」もちょっとハウルを思い出しちゃいましたが綺麗なファンタジーで楽しかったです。島が意思を持って歩き出す、ありがちかもしれないけれどほんわかに仕上がっていて好きです。
■「夜のピクニック」がまだ読めていないので早く文庫にならないかと楽しみにしています。それとも図書館を開拓するべきなのか…。
★★★☆☆