ヨミガエリ

黄泉がえり (新潮文庫)

黄泉がえり (新潮文庫)

■泣けました。
■これ映画化された本だよなぁ…と何気なく手に取り、背面の粗筋が素敵だったので購入。「泣けるリアルホラー」に惹かれました。
■ホラーでは無いかも知れない。ホラーになったらどうしようとドキドキ緊張しながら読みましたがホラーにはならず。読みやすい文章だと思いますが何故か時間がかかりました。
■綺麗な物語です。終結に向かって螺旋のように物語は収束していく。予定調和的ですがその予定調和さが良いです。予定されたものというのが説得力がある。あたかも、人の死のようにね。そして、多くの人が絶望から救われる。この過程が綺麗です。文句のつけようがありません。最後の場面、バスの中で読んでて、泣けてきてやばかったです。…言葉が足りない。良い本には語るべきことが少ない。
■私には、そこまで黄泉がえって欲しい人がいない。私は幸せです。
★★★★★