劇団四季

劇団四季 ステージガイド 李香蘭劇団四季の「李香蘭」観てきましたー。実は恥ずかしながらミュージカルというものを生で観るのは初めて。学生ということで特別割引の安い上の端からの席でしたが、面白かったです。
■突然歌いだしたり話しだしたりするのは予想通り不思議だったけれど、思ってたよりずっと飽きずに観ることができました。前半は永遠に歴史や回想を語り続けるのはちょっと「?」でしたが、戦争という史実を描く意味では正解なのかもしれない。止める事のできなかった潮流が怖かったです。
■演劇とは違うけれど、ミュージカルにはミュージカルとしてのパワーがある気がしました。歌うということも、踊るということも、そして舞台装置や照明や…。労力とお金が惜しげなくかけられていて凄かったです。奥行き深い舞台と空ける幕がかっこよかった。歌は独唱の部分よりも多くの人間がコーラスする場面のほうが印象に残った。「殺せ、殺せ」というのは耳に残ります。
■内容については劇自体よりも戦争というものについて考えてしまいました。あの戦争に巻き込まれた人間はそれぞれ何を思っていたのか。あの戦争の中で生きたのは偶然に過ぎなく、それは自分の祖父や祖母にも当てはまることで、自分という存在があるのは偶然の産物であること。今生きている人間はきっと生の戦争の体験を聞ける最後の世代でしょう。どんなに小さな話でも、本で読むどんな話よりも生の話はリアリティがあって怖いものです。その体験を抱えて、その恐怖を忘れないで、夢物語りかもしれないけれど、誰も戦わなくて良い世界になれば良いと、願い続けるのが私たちの義務なのかもしれません。
李香蘭について→世紀を駆け抜けた女・李香蘭そして山口淑子:二人の「よしこ」は劇中ではよくわからなかったけれど、実話なのですね…。
★★★★☆