世界の終わり、あるいは始まり

世界の終わり、あるいは始まり (角川文庫)

歌野晶午ははじめてかな。あらすじが面白そうだったので。こういう少年犯罪ものには結構興味があります。どう描くのかという点で。
一気に読まされました。中盤すぎてからの展開が凄い。一発目の時にはかなり驚きました。後半ずっと鬱展開かと心配になったのに。まぁ実質そんなものですがね。与えられた条件から結論を類推するのがミステリだとしたら、これは与えられた条件が悪すぎる。
でも、こういうので、本当の結末を描かないというのはどういうのだろう。ミステリとしては良いかもしれないのですが、私としては正面からそういう犯罪をどう描くのかに興味があったので、残念でした。最後のシーンは雰囲気として好きなんですがね。勿体無い感じでした。

★★★☆☆