インストール

インストール (河出文庫)

インストール (河出文庫)

■読みました。
■「蹴りたい背中」も芥川賞を貰ったときに読みましたがそれよりも好きでした。こういう括り方は良くないとは思いますが、高校生が書いたとは思えないです。私はもう高校生ではありませんが、当時も今もこれの足元にも近づけません。自分の文章力が悲しくなるというより最後の部分を読むと圧倒されて唖然とする感覚でした。
■普通に読めると言えばそうなのですが、その普通さが余りにも手馴れてる感じ。特に終わり方の切り方が上手です。ふっと空中に投げられる、というか。それが気持ちよいです。バランス感覚みたいなものが好みです。
■でも、後ろに載ってた短編はちょっと…。上手いことに間違いは無いのですが、切れすぎてて痛いです。読後感が良くない〜。ちらちらとたまに思い出し痛みを感じることになりそうで嫌です。
★★★★☆