夜明けまで1マイル

夜明けまで1マイル somebody loves you (集英社文庫)

夜明けまで1マイル somebody loves you (集英社文庫)

■ちょっと感動した。村山由佳は前に「キスまでの距離」を読んでイマイチかもと思ってたのですが、これは良かった。本当は買うつもりなんて無かったのですが、あまりにもタイトルが素敵で表紙が素敵で、自分にはあまり合わないかもお思った作家だと気がつかず、2回も手にとってしまったから。夜明けまで1マイル、普通の言葉かもしれませんが、響きのバランスが絶妙。正に、バランスのとれたアンバランス。
■それで、何故こんなにこの本に思うのか。単純に私の感性がこの半年で変わったのかもしれない。変わってないとは言えないと自分では思う。他人にどう見えてるかはわからないけれど。そして、「うさぎ」が何となく誰かに重なる。バンドとか才能とかそんなところは何か違うけれど、ね。そんなところじゃなくて。「涯」も似てる。或いは彼と彼女は誰にでもある存在なのかもしれないけれど。それにこの本には嫌な人がいない。どこかしら、みんな悪くない。世の中、回ってみれば意外とそうかもしれないと思わせてくれる気がする。それが何か幸せに私をしてくれる。だから好きです。例え、テスト前に貴重な数時間を浪費させてくれたとしても(苦笑)
★★★★★