ハルビン・カフェ

ハルビン・カフェ (角川文庫)

ハルビン・カフェ (角川文庫)

最近はまっている打海文三。これまたとてもがっしりとした文章に支えられたがっしりとした物語です。とても骨太で、疾走感のある作品です。なかなか姿を見せない、物語の中心となる人物に引っ張られる話です。とんでもない相手ですが、完全に恨むこともできない、魅力的。とても計算されているミステリ部分も見事。がっしりしすぎてて、さらさらとは読めないところと、人物が非常に多く記憶に留め辛いところは、ちょっと大変でしたが、良い本だと思います。最後の展開は良い意味で映画のよう。映像が目の前で展開されます。時間のあるときに一気に読みたい作品です。

★★★★☆